だつりょく系

自由人

韓国で宗教っぽいものにつかまった話

学生の頃、韓国に短期留学しました。
2週間ほどのプログラムで、午前は大学で日本人教授による韓国全般についての講義、午後は観光といったものでした。
休日は自由だったので、地下鉄でいろんなところに行って遊んでいました。

最終日前日の夕方、「弘大」(ホンデ。弘益大学の略)という学生街を歩いていた時のこと。
私と同じくらいの年頃の女の子に声をかけられました。なにやら、自分のところに来いと説得してきます。
どこかに連れて行かれるなんて日本でも危ないのに、ましてや見知らぬ土地。何が起こるか分からないから絶対に行くものか!と思い、言葉が分からないふりをして適当に聞き流し、さらに「あなたは何者?」「何がしたいの?」と初歩的なことを聞き返す。
でも彼女は引かなかった。「とってもいいところなの!」「私を信じて!」と言います。
路上で数分間会話?した後、私はついに根負けして付いていくことにしました。
彼女の眼を見ると、これは純粋だな、と思ったからです。

彼女に連れられて入った部屋の中には、リビングのようなところでくつろいで座っている若い男女が数名。
テーブルの前に座ると、まず英語対応のお姉さんが付いて私に説明を始めます。
でも英語がいまいち分からずピンとこない顔をしていると、今度は別のお姉さんに代わって今度は韓国語で説明が始まります。
もうほとんど覚えてないけど、ざっくり説明すると「私たちは前世からのカルマを抱えている。それを解消し、幸せになるために活動している。具体的には、神様(?)にお供え物をして、牧師(的な人?)にお祈りをしてもらい、儀式をすることだ」といった感じでした。
もうここまで来たら逃れられないし、別に高いものを買わされるとかじゃないから、話のネタにでも受けていこうと決めました。

まずチマチョゴリ(韓国の伝統服)に着替え、暗い部屋に通される。
そこには同じくチマチョゴリを着た案内役のようなお姉さんと、白いパジチョゴリ(同じく伝統服)を着た牧師のような男性がいました。
儀式の中身は、お姉さんがお経のようなものを読み、牧師さんに指示されてクンジョル(土下座のようなあいさつ)を右にずれたり左にずれたりしながら何度もするというものだった。正直、こんなんでカルマが解消されて幸せになるのか?と疑問に思いました。
おもしろかったのが、お姉さんの読むお経のようなものが時々「う○ち~う○ち~」と聞こえることでした。

儀式が終わって最初の部屋に戻ると、ペットボトルの水を渡され、今後の指示をされました。
「この水を3日間に分けて飲んでください。そして、今日ここで経験した出来事は40日間、誰にもしゃべってはいけません。」と。
私はその指示をなぜか忠実に守りました。

見知らぬ土地で見知らぬ人に付いていくのは少々危険ですが、誰にも負けない貴重な体験ができました。